『クローズZERO』★★★☆☆

当時はハマったが粗は多い


EXILE大集合映画・ドラマシリーズ「HiGH&LOW」とのコラボが決まったクローズの世界。


「HiGH&LOW」シリーズはEXILE系統がメインにずらりなので演技には疑問がありますが映画1作目の1000人ものスタントマンを起用したアクションシーンなどは、年々合戦シーンの規模が減っていく大河ドラマに比べると見ごたえはありました。


そんな訳で初回の記事の題材は、高橋ヒロシのレジェンド不良漫画『クローズ』を実写化した『クローズZERO』

そもそも不良漫画は現実からそこまで乖離した描写が少ないため、実写化とはかなり相性が良いジャンル。


その上、原作者からの要望により完全オリジナルストーリーとして前日譚が描かれた本作は、三十路手前の僕なんかは高校時代に地獄のようにハマりましたが、まあ流石に今観ると粗が結構多いです。


まずヒロインである黒木メイサの存在。



ぶっちゃけいらなくないですか。



なんで不良たちの殴り合い映画観に来たはずなのに黒木メイサのMVを見せられないといけないのですか。


原作漫画に名ありの女性キャラなんてほとんど存在しないのに登場し、活躍ゼロで人質になり、最終決戦ではMVを見せつける。


まあ、最終決戦の曲なんかは当時めちゃくちゃハマった記憶があるので、大人になってしまった弊害かもしれません。


細かい点では他にもそれなりに思うところもあります。




例えば本作のラスボスにあたる芹沢多摩雄による「人間ボーリング」。


豪快で朗らかに性格であり、喧嘩においては獣のようであれど卑怯な真似には及ばない魅力たっぷりのキャラクターで主人公よりも人気が高いともされています。


しかし、三池監督の趣味全開の「人間ボーリング」はとてもいただけません。


「不良漫画」における悪ふざけは定番であるものの、現実描写からはかけ離れた吹っ飛び方をする上に、芹沢多摩雄に無駄な「外道さ」の印象を与えていまっていてせっかくの魅力的な登場人物が台無しに感じてしまいました。



と、まあここまではそれなりに批判もしましたが


当時としてはアクションシーンに見応えもあったし、一匹狼だった主人公が仲間意識に目覚める物語や、あまり見なくなってしまった高岡蒼佑演じる伊崎の格好良さは今再鑑賞してもなかなかで


漫画の実写映画としての括りでは問題なく成功作であると言える作品だと思います。

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